築年数が経過した物件は、アスベストの有無を確認

建物を借りる場合、新築物件や建てられてからの年数が短い物件に関してはアスベストの心配をする必要がありません。

しかし、築年数が経過している物件を借りる場合、建物にアスベストを含む建材が使用されている可能性があるため、安心した状態で入居するためにはアスベストの有無を確認しておきたいところです。

建物にアスベストが使われているかどうかを確認するためにはどんな方法があるのでしょうか。

建築年代で判断する

賃貸不動産にアスベストが使用されているかどうかは、建物の建築年代で判断できます。

2004年、重量ベースでアスベストの含有量が1%を超える製品や建材の使用が禁止されました。また、同年にアスベスト成形板の製造が終了したこともあり、それ以降に建築された建物についてはアスベストの心配は不要です。

なお、アスベスト成形板は建材の中にアスベストが含まれていますが、切断作業を行ったり、成形板が破損したりしない限りはアスベストが飛散しないため、普段通りに自宅内で過ごす分にはアスベストの心配はありません。

ただし、アスベスト成形板に破損がみられた場合は、内部からアスベストが飛散する可能性があるので、早めの修繕が必要となります。

アスベストを含む吹き付けロックウールのうち、湿式のタイプは1989年頃まで使用されていました。そのため、それ以前に建築された建物についてはアスベストが使用されているかどうかを確認しておきたいところです。

重要事項説明書を確認する

賃貸不動産にアスベストが使用されているかどうかを確認するためには、物件に関する重要な事柄が記載されている「重要事項説明書」で判断します。

重要事項説明書には「アスベスト調査に関する事項」の掲載が義務づけられています。

アスベスト調査が実施されている場合、調査記録が残ります。調査記録に記載される内容は以下の通りです。
・調査の実施機関
・調査の範囲
・調査方法
・調査の年月日
・アスベスト使用の有無
・アスベストの使用箇所

アスベストの調査記録には、調査の内容が詳しく記載されていることから、アスベストの使用状況が明確になります。

なお、物件の貸主や所有者がアスベスト調査を行うことは義務ではないため、アスベスト調査が行われていなくても問題はありません。ただし、アスベスト調査が行われていない場合は、その旨を調査記録に記載しておく必要があります。

そのため、重要事項説明書だけではアスベストが使用されているかどうかが不明確となる場合があることに注意が必要です。

そのほか、アスベストの使用状況を確認する方法として、設計図面や材料表の使用があります。

建物にアスベストが使用されている場合、これらの資料には「石綿」または「アスベスト」の記載があるため、アスベストの使用状況を判断できます。

吹き付けアスベストはどんな箇所に使用されている?

建物にアスベストが使用されている場合、アスベストが飛散する可能性があるのは、アスベスト成形板ではなく吹き付け資材となります。

アスベストの吹き付け資材は、鉄骨造の建物の耐火性、断熱性を高めるために天井や壁面に使用されているほか、吸音材の用途として機械室に使用されています。

なお、吹き付けアスベストが使用されているのは鉄骨造の建物がほとんどであり、鉄骨造以外の建物については使用されているケースはほとんどみられません。

ただし、アスベストが使用されているかどうかについては、重要事項説明書のほか、設計図面を確認する必要があります。

建物を借りる場合は、アスベストの使用状況を事前に確認しておき、安心した状態で入居できるようにしておきましょう。

(画像は写真ACより)

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