大気汚染防止法『改正』を考える討議資料を発行
「働くもののいのちと健康を守る全国センター」は3月26日、アスベスト飛散防止の大気汚染防止法『改正』を考える討議資料を発行した。
3月10日に閣議決定された「大気汚染防止法の改正案」の不十分を指摘し、より実効的な飛散防止内容となることを求めるためとしている。
同センターでは、改正案の「レベル3の建材を規制対象とする」という点においては評価するものの、求める水準からは極めて不十分とし、次の問題点を挙げている。
「大気汚染防止法の改正案」の問題点
レベル3建材は、量が圧倒的に多い。過去50年に輸入・生産された石綿のうち、実に7割以上がレベル3建材として使用されている。
このレベル3建材を規制対象とするとしているが、届け出は、都道府県などの判断に任されている。また、飛散については、故意は罰せられるが、過失は罰せられず、また罰金の額も低すぎる。
レベル3建材除去の作業基準では、「養生」が必須となっていない。また、作業中のアスベスト漏えいの検査はされず、完了検査も第三者検査ではなく仲間内のチェックとなっている。
建設物等の通常使用時には、飛散防止の手段がない。
さらなる改正要求
同センターではこれらの問題点について、「大気汚染防止法の改正案」の改正を要求している。
(画像は、働くもののいのちと健康を守る全国センター・ホームページより)
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