短工期・低コスト・安全除去の新工法
アスベストが使われた建物は2030年ごろに解体のピークを迎えるといわれているが、アスベスト除去の新しい工法も開発され、今後が期待される。
大成建設では1月14日、人の手が届かない狭隘部に付着したアスベスト含有吹付材を、安全、短工期・低コストで除去できる「T-ジェット」工法を開発したと発表している。
一般的な除去作業は養生作業と外壁パネルの撤去が必要
通常のアスベスト含有吹付材の除去作業では、専用工具を使って人が手作業で行う。だが、外壁パネルと柱の間のような人の手が届かない狭隘部では、外壁パネルを外してから手作業で除去しなければならない。
この作業を行うためには、外部足場を含む作業箇所全体をシートなどで覆う隔離養生が必要となる。そのため、養生作業や外壁パネルの撤去作業が生じ、工期もコストも増大していた。
養生は最小限、外壁パネル撤去不要
そこで同社が開発したのが、独自開発のハンドガンと小水量の高圧水発生装置を組み合わせた「T-ジェット」工法だ。
独自開発のハンドガンは、先端が回転するノズルヘッドと曲がり配管を合体させたもの。これに高圧ウォータージェットを組み合わせて使用することで、狭隘部内の入り組んだ場所も、建物内側から安全に除去作業ができるという。
この「T-ジェット」工法なら、外壁パネルの撤去の必要がなく、養生も最小限で済む。このため、工期が半減し、作業コストも低減できるとしている。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設 ニュースリリース
https://www.taisei.co.jp/200114_4842.html