古い建物ほどアスベストが使用されている可能性ありアスベストの使用は2006年(平成18年)に禁止となったため、それ以降に建築された住宅に関してはアスベストの心配は不要ですが、それよりも前に建築された住宅に関しては建材にアスベストが使われている可能性があります。

しかし、建物にアスベストが含まれているかどうかは、建物を一目見ただけでは判断できないことから、建物の設計図から判断したり、アスベストの調査業者に依頼したりすることでアスベストの使用状況を確認します。

住宅の設計図書を見て調査自宅にアスベストの危険性があるかどうかを確かめるためには、住宅の設計図書を見てアスベストの使用を調べる方法があります。

住宅の設計図は、建設業者や工務店、住宅の販売業者など、自宅の施工主に問い合わせて取り寄せます。

アスベストが使われているかどうかを設計図から判断するためには、建材の商品名から調べることが可能です。

住宅において主に使われているアスベストの建材には「アスベスト成形板」があります。

アスベストが使われている建材を調べるためには、国土交通省ホームページ「石綿(アスベスト)含有建材データベース」でも調べることが可能です。

建材名、商品名、製造時メーカー名、現在メーカー名、型番・品番のいずれかを入力すれば簡単に検索できます。
https://www.asbestos-database.jp/

または、環境省ホームページ「建築物の解体等に係る石綿飛散防止対策マニュアル2014.6」の付録1「石綿含有建築材料の商品名」からも調べられます。
https://www.env.go.jp/

そのほか、アスベストの建材には「吹き付けアスベスト」や「アスベストを含む保温材・耐火被覆材・断熱材」がありますが、これらの建材は鉄骨造の建物に使用されているケースがほとんどであり、木造一戸建てにはほとんど使用されていません。

ただし、マンションなど規模の大きい住宅の場合は、吹き付けアスベストが駐車場や機械室の天井・壁面、鉄階段の裏側に使用されている場合があります。

そのほか、アスベストを含む保温材が温水管の曲がりの部品であるエルボにも使用されているケースも見られます。

アスベストの調査を業者に依頼自宅の建材にアスベストが使用されているかどうかは、ネットを利用すれば個人でも調べることできます。

しかし、アスベストの建材の製品名が不明であるために調べようがない場合や、改修工事などが行われたことにより、設計図書に載っていない建材が使用されている可能性もあります。

個人で調べるだけでは自宅の建材にアスベストが使用されているかどうか分からない場合には、アスベストの調査を業者に依頼しましょう。

業者が調査する方法は、設計図の図面に基づいてアスベストを使用している建材を確認したうえで、現地調査を実施することです。

現地調査では建築物の竣工年や敷地面積、延べ面積など建物の概要を確認し、建物のどの部位にどのような建材が使われているのか、建材からアスベストが飛散する可能性があるか、ということについての調査を行います。

また、建材のサンプリングも行って分析会社に分析を依頼し、建材にアスベストが使用されているかどうかを確認します。

業者にアスベスト調査を依頼することによって、自宅の建材にアスベストが使用されているかどうかを明確に見極められます。

多くの住宅においては、アスベストを含む建材としてはアスベスト成形板が主体となっています。

アスベスト成形板はアスベストが建材の内部に含まれているため、通常の使用ではアスベストが飛散する可能性はほとんどありませんが、破損した場合に内部から漏れ出す場合があるため、建材の破損を見つけたら早めの修繕を行いましょう。

(画像は写真ACより)

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