不安を解消するためには、検査を受けることが効果的

アスベストに関連する疾病の特徴は、アスベストを吸い込んでしまった時点から発症するまでの潜伏期間が長いことです。

そのため、過去にアスベスト関連の作業を行っていて現時点で肺になんらかの症状がなくても、将来的に症状が発生する可能性もあり得ます。

肺の疾病に関する不安を解消するためには検査を行うことが有効です。検査はどの医療機関で受けられるのでしょうか。また、検査の内容についても詳しくみていくことにしましょう。

アスベストの検査はどこで受ければいい?

過去にアスベストに関する業務にたずさわっていた人や、かつて自宅の近所にアスベスト関連の工場があり、アスベストの健康被害が心配で検査を受けたい場合には「労災病院」または「アスベスト専門外来」を利用します。

労災病院とは、労働が原因で生じた病気やケガの治療を専門に行う病院のことです。高度かつ専門的な医療を提供し、リハビリなどを取り入れながら患者の職場復帰を目指しています。

労災病院は全国の主要な都市にありますが、アスベストが原因とみられる症状が発生した場合や、アスベストばく露している可能性があり検査を受けたい場合には「アスベスト疾患センター」のある労災病院を利用します。

アスベスト疾患センターのある労災病院は、独立行政法人 環境再生保全機構のホームページに掲載されています。

参考:環境再生保全機構 自分が病気かどうか、不安な場合
https://www.erca.go.jp/asbestos/what/higai/fuan.html

そのほか「アスベスト専門外来」でも、アスベストの検査を受けられます。アスベスト専門外来とは、飛散したアスベストを吸い込んだとみられることが原因で、肺の疾病にかかった場合に受診する医療機関のことです。

労災病院は全国の主要都市だけにしかないため、遠方に住む人にとっては受診することが難しい場合がありますが、アスベスト専門外来の場合は主要都市のみならず地方の都市にもみられることから、診察を受けやすいメリットがあります。

健康診断の内容は?

アスベストの健康診断は、アスベストに関する業務を行っている人、または過去に業務にたずさわっていた人のほか、近くにアスベスト関連の工場があったことによりアスベストばく露をしている可能性のある人など、業務以外でアスベストの健康被害の可能性がある人も受けられます。

健康診断は一次健康診断と二次健康診断に分かれています。

一次健康診断では、過去にたずさわった業務についての問診が行われるほか、現在の症状の有無、胸部エックス線撮影を行います。また、胸部エックス線撮影で異常が見られた場合には、より精密な検査として二次健康診断が行われます。内容はCTを利用した検査です。

石綿健康管理手帳の交付を受けると検査が無料に

アスベストの健康診断のうち、一次健康診断は健康保険の対象外であるために通常は費用がかかりますが、石綿健康管理手帳の交付を受けることで検査が無料で受けられます。

石綿健康管理手帳は、業務を離職したとき、または離職した後に都道府県労働局長に申請して交付を受けます。

交付される条件は、アスベストに関する業務に一定の間たずさわっており、両方の肺にアスベストによる陰影がみられる場合、または胸膜肥厚がみられる場合です。

石綿健康管理手帳は審査を経た上で交付され、年2回、決められた時期に健康診断を無料で受けられます。

アスベストに関する疾病は他の疾病とは異なり、症状が出るまでに時間がかかるため、症状がいつ出るのかと不安に感じがちです。

アスベストの健康被害が心配な場合は、アスベストの専門外来などで診断を受けておきましょう。早期に発見できれば早い段階で治癒を目指すことが可能となります。

(画像は写真ACより)

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