官公庁のサイトや専門機関のサイトを参考に

過去にアスベストに関する業務にたずさわっていた場合、アスベストが肺の中に入り込むことによって肺の疾病にかかってしまうことがあります。

また、アスベストに関する疾病にかかり、実際に症状が出るまでには時間がかかるといわれています。アスベストの健康被害について不明な点がある場合は、アスベストの健康被害について掲載されているサイトを調べ、正しい情報を入手しましょう。

厚生労働省

厚生労働省では、労働者と事業主を対象とした「アスベスト(石綿)情報」を提供しています。アスベストの健康被害に関する情報については「石綿にばく露する業務に従事していた労働者の方へ」のページ(以下、同ページ)が参考になります。

アスベストの健康被害が生じる原因としては、アスベスト関連の業務にたずさわっていたことがあげられますが、同ページ内には、アスベストにさらされるおそれがある作業が一覧で掲載されています。そのほか、同ページ内ではアスベスト製品の一例も紹介しています。

また、同ページ内では、アスベストばく露した際に生じる症状についても紹介しています。症状の一例をあげると、息切れがひどい、たんの色が変わった、顔色が悪くなった、寝床に横になると息苦しい、などがあります。

詳細については、以下のリンクを参照してください。

参考:厚生労働省
石綿にばく露する業務に従事していた労働者の方へ
https://www.mhlw.go.jp/

環境省

環境省では、アスベストに対する健康被害について「私たちの環境とアスベスト」という一般向けのパンフレットを発行しています。

パンフレットには、アスベストの特性や、なぜ身体にアスベストが入り込むと危険なのか、という説明があります。

具体的に説明すると、アスベストは丈夫で切れにくい繊維であり、目に見えないほどの細い繊維であること、そして、肺の内部の組織に刺さると15年から40年の潜伏期間を経た後に肺の疾病にかかる場合がある、ということです。

また、アスベストが特に使用されたのは昭和40年代の高度成長期であることも説明しているほか、アスベストが使用されている建物を写真付きで説明しており、わかりやすい内容となっています。

参考:環境省 私たちの環境とアスベスト
http://www.env.go.jp/air/osen/law/03.pdf

国土交通省

国土交通省は「アスベスト対策Q&A」のページでアスベストの健康被害に関することについて回答しています。

問い合わせの中に「アスベストによる疾患にはどのようなものがありますか」という問いがありますが、その問いの中で、アスベストに関連する肺の疾患としてあげているのは、石綿肺、肺がん、悪性中皮腫、胸膜プラークです。

そのほか、アスベストQ&Aでは健康被害に関することのほかにも、アスベストの概要やアスベストの使用箇所、飛散防止対策など、アスベストに関して知っておきたいことが幅広く紹介されています。

参考:国土交通省 アスベスト対策Q&A 
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/Q&A/index.html

環境再生保全機構

環境再生保全機構(以下、同機構)とは、公害による健康被害の発生を防ぐこと、健康被害を受けた人に対する補償を行うことなどを目的として設立された独立行政法人です。

同機構は、アスベストの健康被害に対する救済も行っており、救済給付に関する内容をメインに掲載していますが、アスベストの健康被害に関することも紹介しています。

具体的には、アスベストによって健康障害が発生する仕組みやアスベストによる健康被害の発生状況、アスベストが原因で生じる疾病などがあります。

また、同機構はアスベスト関連の病気にかかっているかどうか心配な人向けに、全国の労災病院のうち、アスベスト疾患センターのある病院を掲載しています。

参考:環境再生保全機構 アスベスト(石綿)による健康被害
https://www.erca.go.jp/asbestos/what/higai/index.html

JATI協会

JATI協会(同協会)とは、かつての日本石綿協会から移行した一般社団法人です。

同協会のホームページでは、建物にアスベストが含まれているかどうかの調査に関することや建物の解体に関すること、アスベストの処理についてのことなどが掲載されていますが、「石綿Q&A」のページではアスベストに関する基礎的なことを理解でき、健康被害の防止につなげられます。

参考:JATI協会
http://www.jati.or.jp/

アスベストの健康被害に関する情報は、官公庁や専門機関のサイトに掲載されている情報が参考になります。疑問点や心配な点がある場合はこれらのサイトを参考にして健康被害に備えておきましょう。

(画像は写真ACより)

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