健康被害を発生させないためにも、早めの相談を

アスベストは目に見えないほど小さい物質であるうえに、肺に入り込んでしまうと健康被害が発生することから、不安に感じるのではないでしょうか。

アスベストに関する相談ごととしては「過去にアスベストを取り扱う業務を行っていたが、健康被害が起こらないだろうか」という内容や、「近所で古い建物の解体工事を行っているが、アスベスト被害は発生しないだろうか」というものがあります。

アスベストの健康被害に関しては保健所などで相談を受け付けています。環境や建物の相談に関しては、地域の自治体に連絡して担当の部署を紹介してもらいましょう。

健康への影響に関する相談は保健所へ

アスベストに関する健康相談は保健所で受け付けています。保健所は政令指定都市のほか、各都道府県の主要な都市に設置されています。

保健所は住民の健康を支える公的な機関であり、保健に関するサービスを提供していることから、アスベストに関する相談ごとがあれば保健所を訪ねてみましょう。

そのほか、アスベストの相談窓口としては各都道府県に設けられている産業保健総合支援センターがあります。

産業保健総合支援センターとは、各都道府県に1か所、全国に47か所設置されている機関です。職場において健康管理の関心を高めてもらい、職場内での健康状態を良好に保つことを目指しています。

各都道府県の産業保健総合支援センターは、以下のサイトで参照できます。

独立行政法人労働者健康安全機構 産業保健総合支援センター
https://www.johas.go.jp/shisetsu/tabid/578/default.aspx

アスベストの健康相談は労災病院でも可能

アスベストの健康相談は、保健所と産業保健総合支援センターのほかに、アスベスト疾患センターが設置されている労災病院でも可能です。

労災病院とは、働く人々の生活を医療の面から支えるという理念に基づいて運営されている病院で、内科や外科など一般的な診療科のほか、アスベスト疾患センターなど専門性の高い医療も提供しています。

アスベスト疾患センターの業務内容は、アスベストに関する診断や治療です。石綿作業従事者に義務づけられている健康診断が行われるほか、アスベストばく露の可能性がある人で健康診断を希望している場合には診断を行っています。

アスベスト疾患センターのある労災病院は以下のサイトで参照できます。

労災疾病等医学研究普及サイト アスベスト疾患センター一覧
https://www.research.johas.go.jp/asbesto/07.html

環境一般、建築物に関する相談は自治体に問い合わせを

先の項目で、アスベストに関する相談として健康の影響に関することを取り上げましたが、そのほかの相談としては、環境、建築物に関するものがあります。

環境に関する相談の例としてあげられるのは、近くでアスベストを含む建物の解体工事が行われている場合にアスベストの飛散状況の調査を依頼することです。また建物に関する相談の例としては、アスベストを含む建物の解体があります。

これらに関する相談は、各自治体によって相談窓口が異なります。一例としては、環境に関することは環境課、建物に関する相談は建築課が主に対応しますが、自治体によって部署の名称が異なる場合があります。

アスベストについて、環境や建物について相談したい場合は、市・区役所、または町村役場に問い合わせて、担当の部署を紹介してもらうことが確実です。

まとめ

アスベストの健康被害は、アスベストが肺に入ってすぐに発生するものではなく、15~40年程度の潜伏期間があると言われています。長い時間が経過してからアスベストの健康被害が発生するため、不安な気持ちになりやすいのも理解できます。

それゆえに、アスベストに関する相談ごとがあれば早めに相談したいところです。不安を解消するためにも、相談窓口を訪ねて相談しておきましょう。

(画像は写真ACより)

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