アスベスト対策関連の行政機関などから48人が参加
認定NPO法人働く人びとのいのちと健康をまもる北海道センター(以下、働く人びとのいのちと健康をまもる北海道センター)が9月26日、「アスベストセミナー」を開催したと10月5日に発表している。
同セミナーには、アスベスト対策関連の行政機関や研究機関から48人が参加。「大気汚染防止法『改正』と残された課題」と、「アスベスト被害と医療機関の役割」という2つのテーマについて解説された。
大気汚染防止法の前向きな「改正」の中で課題も
「大気汚染防止法『改正』と残された課題」では、NPO法人東京労働 安全衛生センターの外山 尚紀氏が登壇し、環境省が行った「大気汚染防止法」の改正が前向きなものである一方で、「調査・分析・検査の信頼性の確保」や「分析者などの講習」などに課題が残っていることを指摘。国や地方自治体が、アスベスト関連疾患の予防・補償・救済に向けて対応を強める必要があると述べた。
「アスベスト被害と医療機関の役割」では、勤医協札幌病院の医師である細川 誉至雄氏が登壇。アスベスト被害者の労災認定制度が定着してきているものの、肺がん患者の中でアスベストが原因だとして労災認定される割合は0.4%から0.6%と非常に低い現状であることを指摘。
医師の多くが、中皮腫はアスベストによる可能性を考えるが肺がんは喫煙の影響が強いと考え、それ以上は踏み込まない現状であるとし、アスベスト疾患を診療する指定医療機関を増加させる取り組みが必要であることを訴えた。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
認定NPO法人働く人びとのいのちと健康をまもる北海道センター 「じん肺・アスベスト」
http://inoken-hokkaido.com/1/?p=2865